京都市中京区先斗町は京都を代表する花街です。三条通の一筋南から四条通まで鴨川沿いを南北500mに渡る細長い通り（小路）で、芸舞妓さんの稽古場や茶屋、料理店など、地元の人々が通う昔ながらの店が多く存在しています。近年は歴史のある建物をリノベーションした隠れ家的なレストランやカフェなども増え、若者にも人気の観光エリアとなっています。この先斗町にある鰻料理店の厨房空調設備の入れ替え工事を行いました。

限られたスペースを有効活用した天井埋め込み型

先斗町は古くからの続く街であり路地がそのまま残るエリアです。路地は車の通行ができない道も多く、飲食店も古い建物を改装リノベーションしたお店がほとんど。したがって、天井を高くとる新規の改装等は短期間ではむずかしく、毎日営業している飲食店では空調の入れ替えでは故障した機器のみ短時間にピンポイントで交換する手法がとられます。ここでは、以前から使用されていた天井埋め込み型の空調が故障したため、暑くなる前、観光シーズン前に入れ替えることになりました。

シビアな設置条件下にも対応

上の写真の通り、今回入れ替えた空調のエアコンだけが真新しく目に入ります。他の空調機器もある程度年季が入っていますが、車の侵入可能範囲や、工事期間の制限など、先斗町という立地が大掛かりに入れ替えに適していないため、ピンポイントで入れ替えを行いました。

同様に下の写真では、今回入れ替えた室外機が真ん中です。先斗町では景観を考慮した室外機の設置が要求されるため、すべての室外機は通りの目につく場所ではなく、ご覧の通り屋根や軒先などに設置されることが通常となっています。また、新しい空調機器はコンパクト化とハイパワー化が同時に進んでおり、新規設置した室外機は古いものに比べて少ないスペースに設置されています。複数台の場合、耐荷重の観点からも最新機器への入れ替えはメリットがあります。

建物の条件や状況、エリアによって求められる設置技術や対応領域も広範囲に渡ります。様々な制限下において創意工夫や対応力を要する工事も多く行っておりますので、急な故障や入れ替えをご検討される際は、お気軽に小林設備へお問い合わせください。